低学年不登校HSCの軌跡 2)HSCだと知って救われた日

低学年不登校HSCの軌跡 HSP/HSC

小1でいきなり不登校になってしまった息子のことが
全く理解できず
どうしていいやら混乱していた私に

「これだ!」
と光をもたらしてくたのが、HSC/HSPという言葉。

息子のことが理解できない
どうしてあげたらいいのかわからない……

と悩んでいた私を救ってくれたのです。

というわけで今日は「HSCだと知って救われた日」のことを。

ネット検索から、HSCという言葉に出会った!

小1の6月から不登校になってしまった息子。

行きたいけれどいけないというような感じではなく
「もう嫌だ!行かない!」
「学校なんて楽しいことがひとつもない!」
という激しい拒絶を見せていました。

息子の検査結果では、
発達の凸凹は多少あるが学校に耐えられないほどではなさそう。
先生はちょっと厳しい人だが、周りの子は何とかやってる。

本人的にも環境的にも
いきなり不登校になるほどの何があるのかさっぱりわからない。

どうにかしてあげたいけれど
息子のことが全く理解できず
【低学年不登校】についてネットで調べる日々。

 

そんな時に出会ったのがHSCという言葉。

HSC。ひといちばい敏感な子。

たまたまネットで目についたこの言葉にぴんと来て
アーロン博士の本(明橋先生訳)『ひといちばい敏感な子』を買い、
マーカーを引きながら一気に読みました。

この言葉と本が、
私に息子を理解するきっかけをくれて
本当に私たち親子を救ってくれたのでした。

「ひといちばい敏感な子」はアマゾンではこちらから。

HSCにとって学校がつらいのはなぜ?

HSCだとわかってから、息子が学校の何がつらいのかが分かってきました。

3年前の自分の、こんなメモが残っています。

HSPとは、人口の15-20%。35人学級で5-7人の子が該当します。

  • 音やにおいに敏感
  • 人の期待に敏感
    (先生のしてほしいことに先回りするように応える→結果疲れる)
  • 人の感情に敏感
    (先生の叱る声やクラスの子のケンカに反応)

などなど、学校教育になじむのが難しいことが多いようです。

息子の場合は特に「人の期待に敏感」なので、
先生がちゃんとしてほしいと思っていると
必要以上にちゃんとしてしまうという境界の弱さがありました。

背筋ピーン、を授業中に保つことを重視している先生だったので
それは疲れるよねぇ…と。

付き添いをしていた頃に、教室内を見ていると

  • 自然と姿勢が保てる子
  • 姿勢が保てず何度も注意され静かに元に戻す子
  • 疲れてくると動き出してしまい怒られる子
  • 多少崩れているが目立たないので叱られない子

と様々な状態の子供がいました。

そして自分に向けては言われていないのに、
叱り声が飛ぶたびに
きゅっと背中に力が入ってしまう我が子。

姿勢が良いことを先生に褒められると
さらに力が入ってしまう我が子。

音・期待・感情と三拍子そろった相性の悪さでした。

まずひとつ、
担任のスタイルと彼の敏感性がとても合わない
ということが分かりました。

  • 期待・注目されるのがとても苦手である
  • 自分が怒られていなくても感じやすい

という点は担任にも伝えたりしたのですが、
先生も「叱らないですむクラスにしていきたい」と思いはあり、
でもクラスが落ち着かないから……と悪循環のようでした。

HSCが苦手なのは集団ではなく、学校なのかも

さて、自分メモに戻ると、

保育園では問題がなかったのに、
なぜ学校にはこれほどの嫌悪感があるのか

をまとめていました。

幼稚園や保育園では、

  • それぞれのペースを尊重する
    (やりたくない遊びには参加しない。一人で集中できる時間と場所を持てる)
  • 生活の場として家庭的な雰囲気がある
    (チャイムや号令ではなく、時間を見て流れるように別の取り組みに移る)
  • 大人と子どもの信頼関係を最優先する?

一方学校では、

  • 機械的なチャイムで時間が進み、自分のペースで切り替えることが難しい
  • 授業中は先生の話に集中、休み時間は騒々しい環境に適応。神経が休まらない

と書いてあります。

今見てもなかなかいいメモ!

HSCである息子にとっては
先生との相性があまりよくないことに加えて
学校という仕組み自体がストレスが多いんだ
という気づきがありました。

「息子・家庭が悪いのか」
「先生・学校が悪いのか」
という二元的な対立ではなくて

単に、相性の悪さ。
誰も別に悪くはない。

実際、学校が楽しいという子だっている。

 

ただ息子だけでなく
学校内にもHSCの子は15-20%とたくさんいて
本当はもっと居心地のよい環境を求めている。

「息子が学校に適応していくこと」
「学校がHSCを受け入れていくこと」
の両方に意味があるんだ!

というようなことをこの頃は感じていました。

でも
不登校なり立てほやほやの渦中ですから、
ほかのHSCの子供たちのためというよりは
自分たちのことで精いっぱいでしたけどね。

私たちは学校に対して
わがままを言っているわけではなくて
意外とたくさんいるほかのHSCのためにもなるんだ

という意識の持ち方で、
私自身がちょっと楽になったのかもしれません。

こういうときに
「できないからってわがまま言ったらダメ」
と罪悪感が強く出る私もHSPなんですよね。
HSPが陥りがちな罪悪感についてはメール講座で詳しく書いています)

 

というわけで
HSC・HSPという概念に出会ったことは
対立構造強すぎる自責から私たちを救ってくれました。

不登校初心者母、決意をメモる

不登校が始まって数か月。この頃、こんな決意も書いています。

★気持ちを受け止める、認める「気持ちをはっきり言えるのはいいこと」
★目標を決める「自分が、元気で楽しくいられること」を目指す
★疲れをいやす「家で静かに過ごす時間を持つ。話を聞く。
★環境に適応する「学校にHSCへの理解を求め、一人になる・休めるエリアを設ける」
★無理を目指さない「元気いっぱいに通い、ランドセルを放り投げて遊びに行く子」である必要はない
★道筋を明らかにする、選択肢を用意する
→罪悪感、不安感を減らしていく
★学校に理解を求める
→スクールカウンセラー、書籍やコピーの提示、改善案の申し入れ、学校の立場も理解

言うは易く行うは難し。

ここからまだまだ右往左往の日々が続きます。

3)思うようには回復しない日々に続きます。

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