心と体は変化を怖がる。少しずつなら、危険を感じずに変化できる。

HSP/HSC

ものごとに敏感と言われるHSPだけでなく
一般的に言えることですが、
心と体には変化を怖がるしくみがあります。

イヤな方向への変化はもちろん、良い方向に変わることでも
なぜか自分の内側に抵抗が起こってしまうんです。

変わろう、変わりたい、と思っているはずなのに
実際にはまたいつも通りのやり方に戻ってしまった。

そんなとき、抵抗を変えるにはカメの歩みで少しずつ進むことがお勧めです。

人間は誰でも、変わることを嫌がる性質を持っている

変化への抵抗。


これは生物学的にはホメオスタシス(恒常性)と言われる作用。
外部の環境に関わらず、内部を常に一定の状態にしようとする人間の体の働きです。

誰でもそうなんです。

一定であることが心地よい」と体にインプットされている。

たとえ変化の先にあるものがもっと心地よいものだったと
頭ではわかっていたとしても
体はそんなこと知ったこっちゃないのです。

一定であることが安全。

だから、変わりたいけど変われないのは、
私たち個人の弱さとはあまり関係ないのかもしれません。

むしろ「人間らしいよね~」と自然なことだと知っておくと
ちょっと気が晴れてきませんか?

心の変化にもホメオスタシスが関係する

体のことはそうなのかも。でも心の変化はどう?

心はどうなのかと、疑問に思いますよね。

では心の変化って何でしょう。身体と無関係でしょうか。

例えば心がホッとすると体の力が抜けて眠くなってきたり、
心が緊張すると手が震えてきて身体がかたくなったりしますね。
心と体は常に連動しています。逆もまた然り。

この連動には神経系、内分泌系、免疫系が関わっているそうです。

だから、神経系が敏感だと言われるHSPにとっては
ほんのちょっとの変化も「身体が抵抗して」「心にも伝わって」
なぜか不快なものだと感じられるのが当然なのかもしれません。

嫌だというのは、つまり「変化が怖い」ということ。

思考では変わりたいと求めながらも、
心の奥では「変わるのが怖い」と思っている状態を
心理的ホメオスタシスと言ったりもします。

ホメオスタシス、恒常性。

変わりたいのに変われないときは、
自分の意志が弱いからでもHSPだからダメだからでも
なんでもなくって

「ホメオスタシス発動中~!」とただ思っていればよいのです。

そして本当に少しずつ少しずつ
心身のホメオスタシスの裏をかくように
「だいじょうぶ。たいして変わっていないですよ」
というていで変わっていくのがオススメです。

一気に変わった後には揺り戻しがあるかも

ホメオスタシスなんて知ったことか~私はやれる!

と一気に変われることももちろん時々あります。


ただ、それが心身の盛り上がりを伴うような大きな変化だったとして

まだちょっと準備ができていなくて心身が不安定だと

一度、ばんっと改善したように見えて
ちょっとしたダメージでまた
どーんと沈み込むように元に戻ることもあります。
むしろ勢いがついていて、最初より悪いような。

変化の揺り戻しです。
ホメオスタシス、結構手ごわいんです。

そういうこともあるので、ちょっとずつ恐る恐る進むのがオススメなのです。

ちょっと変わった、よし危険はない。

また少し変わった、うん怖くはなさそうだ。

そんな感じでどうでしょう?

特に、敏感さを自覚している方々。
変化にともなう興奮にまきこまれず落ち着いていきましょう。盛り上がることも体にとっては危険だと感じて臨戦態勢になっていることに近いので。

タイトルとURLをコピーしました