HSP専門カウンセラーの武田友紀さんと精神科医の名越康文さんの対談書籍を読んでいます。
とても学び多き本なので、数回に分けてご紹介します。読みやすいのに読みごたえがある。じわじわと良さが染み入ってくる本ですよ。
本のタイトルからしてHSPなら気になるはず
まず、本のタイトルからして気になる要素が多いのがこちらの本。
タイトルも副題もキャッチコピーも、全部気になります。
私自身がHSPさん専門でセラピーを行っているから興味がある、ということでもありますが、今この時代に求められていることに応えていると思うのです。
タイトル: これって本当に「繊細さん」?と思ったら読む本
そうそう、繊細さんという言葉が広まった今だからこそ、このタイトルが必要なんです。
HSPや繊細さんという言葉に出会って、「なるほど私はこれだったのか」と思ってホッとする、楽になる。
それが、ここ数年で起きたHSPブームでした。
でも一方でだんだんと
「これって本当に繊細さんだからなの? 生い立ち(生育環境や経験)にかかわるもので生まれつきではなのでは?」
という考えも出てきます。
HSPって言っても、皆さん相当に性格は違いますしね。【これが全部生まれつき】?なの???
「HSPあるあるってSNSで言われるけれど、自分には当てはまらないこともあるけれど?」など。
副題:HSPとトラウマのちがいを精神科医と語る
そこで出てくるのがこの副題。
HSPとトラウマの違いというポイントです。
HSP=生まれつきの気質
トラウマ=強い心の傷を受けた経験
これらふたつとも「敏感で繊細」な人格に関連していると言われます。
HSPとトラウマの違いは?というところを、精神科医や専門カウンセラーからの視点でひも解いていくのはなかなかに深いお話しです。
そもそも、心理業界の人はよくトラウマって言いますけれども、一般人にとってトラウマって「ものすごいひどい目に合って消えない心の傷を負った」というかなり強い出来事を指すので、自分がトラウマ持ちだなんて思っていないですよね。
でもHSPさんと話していると「世の中みんな、多かれ少なかれ心の傷って深いところに刺さっているんだろうな」という意識に切り替わってきます。繊細ゆえに、大きな事件でなくても深く傷つく。
私自身も「自分のネガティブな性格」と思っていたことが、経験的な心の傷由来だったと気づき、癒され、「性格変わった」と思うようになりました。HSPは一生HSPですけれど、トラウマの影響は癒せます。
だから切り分けることはとても大事。
武田友紀さんも
先ほどの「まわりの人が不機嫌なのが怖い」という話のように、現在抱えている悩みに過去のトラウマが影響していることがよくあります。
これって本当に「繊細さん」?と思ったら読む本(p.72)
と書かれています。
コピー:HSPを知ってラクにはなったけど、まだつらい。これ以上どうしたらいいですか?
最後にこのキャッチコピーについて。
そうそう、HSPさんのお悩みと言ったら今、これなんですよ!!!と声を大にして言いたい。
HSPな皆様ーーー、よい切り口の本が出てきましたよーーー!
繊細な自分を認めて優しくいたわろう。
刺激を減らして穏やかに生きていこう。
という【HSPの基本知識とアドバイス】だけじゃまだ辛さがあるとき、これ以上どうしたらいいですか?って聞きたいですよね。
タイトルと目次だけで今回は終わってしまいます
と、タイトルへの思いを書いただけでずいぶん長くなったので、細かいことは別途書きますね。
タイトル通りの良い本です。専門的な内容がかなり含まれているのにも関わらず、対話形式で進むことやご自身の経験談がちりばめられていることで、スッと読みやすい印象。
目次をシェアすると
第1章 繊細さんとは?
第2章 繊細さんとトラウマの関係は?
第3章 繊細さんとトラウマの見分け方
第4章 トラウマを抱えたままどう生きていくか
というわけで、がっつりとトラウマに踏み込んだ本です。
が、メインタイトルには「トラウマ」って書いてないところがいいんですよね。
「繊細さんとトラウマ解消」とかいうタイトルだったら、少し怖くて手に取りにくいかもしれません。
読みやすいけど深い、この良本。ぜひご一読を!
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