占星術における内なる星、私達に備わった5つの資質を
月から順番にひとつずつ見てきました。
今回は最後となる火星についてです。
太陽系の主役である太陽の意識が育ったあと、個人天体の最後の星・火星の時代が来ます。
火星意識の性質
火星が中心意識となるのは、35-45歳。アラフォー世代です。
太陽が中心だったアラサー世代の間に、自分の目的意識や「やりたいこと」「進みたい方向性」「活かしたいエネルギー」などがはっきりしてるとしたら、この時期にはそれを行動に移す力がぐっと強まってきます。
火星が司るのは、行動力、熱意。
社会の中に自分を押し出していくときに、とても役に立つ力です。
若い女性の火星は、恋愛に投影されている
35歳より若い頃に行動力や熱意がないとは言いませんが、特に女性の場合には男性的な行動力を自分で使っていくことが難しいです。
だから若い女性の火星は「好きな男性のタイプ」「かっこいいと思う男らしさ」として男性に投影されることが多いです。
憧れや価値観が中心意識(金星)だった15-25歳の頃は恋の季節でもありましたから、この時期には自分の火星の性質を備えた男の人に憧れ、ペアになりたいと思ったのではないでしょうか。
さてしかし、40歳前後で使って欲しい火星は、恋愛で相手に託すものではなくて自分の行動として使いこなすもの。
太陽期を過ぎたアラフォー世代には、もうその力が十分に育っているはずです。
火星星座の12タイプ
火星星座を表す行動力のタイプを12種類、紹介していきます。
- 火星星座が牡羊座
持ち前のスピード感とインスピレーションで思ったままに動いていく行動力。12星座随一のパワーですが、使いどころがないと持て余しがち。競争心や闘争心が強くなりすぎないように注意。 - 火星星座が牡牛座
じっくり粘り強く、こだわりながらやり抜く行動力。豊かさや価値を感じるものを管理したり作り出したりする方向性もあります。頑固さが出すぎることに注意。 - 火星星座が双子座
常に動き回り多くの人と情報交換できる身軽な行動力。仕事も一つに定めず方向性が多岐にわたることもあります。 - 火星星座が蟹座
家族的なつながりを作り育てる暖かみのある行動力。感情で動きがちで排他的意識が燃え上がることに注意。 - 火星星座が獅子座
人前で安定して自分をアピールできる華やかな行動力。繰り返し経験を積むことで表現力を上げることができます。 - 火星星座が乙女座
細部にこだわり分析的な作業にも熱中できる緻密な行動力。他者にも同じ完璧さを求めないように注意。 - 火星星座が天秤座
バランスよく整えるため人や物を調整していく穏やかな行動力。自分の意志を押し出す力が弱いのが注意点。 - 火星星座が蠍座
ひとつのことに集中して探究するスタミナのある行動力。一度怒るとずっと続くことがあるので注意。 - 火星星座が射手座
遠くに的を絞って駆け出していくような熱い行動力。的が定まらないと迷子になりやすいので目標設定が大事。 - 火星星座が山羊座
ゴールを達成するまで諦めない力強い行動力。組織の統率力もありますが人がついて来れるよう気配りが必要。 - 火星星座が水瓶座
自由で新しい何かを広く打ち出していく未来志向の行動力。既存の価値を尊重せず反感を買いがちなことに注意。 - 火星星座が魚座
目に見えないもの全般を愛そうとする平和主義の行動力。目標があいまいだと流されやすく依存的になりがち。
12星座それぞれに、ネガティブな部分も書いてみました。火星は行動力として使いきれない場合「激しい怒り」として現れてしまうことが多い星なのです。
ネガティブに爆発しがちな火星
私自身の過去も含めて、自分でも抑えきれないイライラに悩む30代40代の女性は多いと感じます。
早期更年期?なんて考える人もいますが、内なる火星が燻ってる可能性も高いですよ。
火星はもともと男性的エネルギー。だから男性は早くから火星を活性化させやすいですし、40歳前後と言えば社会的にもバリバリと働く時期。自分の火星を使いこなす力が強いです。
一方女性の35-45歳は、社会的活動をしていても家のことや家族のケアに時間や意識を向けることが多い時期。自分のやりたいことよりも、周囲を物理的・精神的に支えることを求められます。つまり女性的なサポート力が求められてしまうのです。
そのため、自分の熱意をうまく使えない人も多くなりがちな時期になります。
イライラ・モヤモヤを日々抱えていると、家族などの相手に八つ当たり気味になってしまいます。そのことを反省して、怒りを抑えよう・コントロールしたいと思う女性が多いです。
でも、怒りを無理に抑えるのではなくて、怒りとして表現されているこの火星の力を本来の行動力に変換して発散できたらどうでしょう。
いきなり目的に向かって行動するなんて大きな活動でなくてもいいと思います。何かひとつ、その火星星座的な活動をする。それだけでいいのです。
ピンとくるその何かを探すのには、金星星座・太陽星座で書いた12星座のキーワードも参考になると思います。
もしくは「やりたいこと」ではなくて「やらなくてはならないこと」に火星星座的に取り組むのでもいいですね。職場や家庭など様々な人間関係の中で、火星的に行動することができるとイライラから抜けだす一歩になるはずです。